旭蓑雄 『はじらいサキュバスがドヤ顔かわいい。 ~ふふん、私は今日からあなたの恋人ですから……!』 (電撃文庫)

「まさか、サキュバスなんてもんが、本当にいるとは思わなかったよ……」

「ふふん、浅はかなり人間……サキュバスの牙は、現代社会に深く食い込んでいます。それはもう――サーベルタイガーばりの長い牙がね!」

そいつ絶滅してんじゃねえか。

生身の女子に興味のない高校生・ヤスが同人誌即売会で出会った憧れの絵師・ヨミ.彼女の正体はいわゆるサキュバスであった.男が苦手で,イラストを公開して性欲を集めることしかできない落ちこぼれサキュバスのヨミは,三次元にまったく興味のないヤスを利用して一人前のサキュバスになろうと頑張るのであった.

生身に興味のない高校生と男嫌いのサキュバス,出会ってはいけないふたりがいろいろあって仲良く喧嘩する.ストーリーはタイトルに忠実で語るところは少ないけど,ヒロインの夜美がちゃんとかわいいのもタイトルどおり.敬語でドヤ顔だけどポンコツでいつも顔が真っ赤という.似たような話は正直いろいろあるけど,リーダビリティの高さもあってか牧歌的でストレスがない.ドヤ顔かわいいに振り切っていて,楽しゅうございました.しかし振り幅の大きい作家だよ.