深見真 『ガールズシンフォニー ~少女交響詩~』 (ファミ通文庫)

ガールズシンフォニー ~少女交響詩~ (ファミ通文庫)

ガールズシンフォニー ~少女交響詩~ (ファミ通文庫)

指揮をするのは好きだった。

でも戦いも争いも諍いも――とにかくひとが傷付くことは嫌いだった。

だからいつの間にか、音楽の指揮も好きではなくなっていた。

なぜならこの世界の音楽は、「力」であるから。

音楽が持つ力をめぐって,「音楽院」と「文明ギルド」が対立を続ける世界,ハルモニア.戦いを嫌う指揮者ベルタ・ワルターは戦火を避け旅を続けていた.路銀が底をつき,行き倒れ寸前になったところをヴィエンナ音楽院の理事長代理に拾わたベルタは,自分が何より嫌っていたコンバット・オーケストラの指揮を執ることになってしまう.

同名ゲームを小説化した百合ハーレム小説.刃牙ネタが唐突に挟まれたり,ガスを操る敵(女の子)の笑い声が「ガスガスガス」だったりと,全体的に激しいB級感が漂う.作者のお約束のひとつである銃器は今回出ないけれど,「音楽院の地下には拷問室があるのだ」と当たり前のように拷問の場面が挟まれるのはさすが.というか,「脚本・世界観設定」担当ということは,原作もこんな感じなんだろうか.ちょっと気になるけど,原作ゲームはリニューアルに向けて長期メンテナンス中のようですね.付録のシリアルコードをよく見たら有効期限が書いてないようなのだけど,オープンしたら使えるのかな.



lp.symphony-ec.jp