宮野美嘉 『忘却のアイズオルガン』 (ガガガ文庫)

忘却のアイズオルガン (ガガガ文庫)

忘却のアイズオルガン (ガガガ文庫)

「ああ、お前の想像は当たってるよ。俺は魔術師だ。これは俺の操る屍人形(アイズオルガン)、名前はアリア」

アリアは棺をまたぎ、とんと地面に足を下ろした。盗賊たちは怯んだように一歩下がった。

「さあ、アリア。ご主人様の獲物を狩っておいで」

悪魔喰いの魔術師,ダヤンは,己が殺した屍人形(アイズオルガン)のアリアと旅を続けていた.旅の目的は六百六十六体の悪魔を喰らい,アリアの命と失った記憶を取り戻すこと.

魔術師と悪魔と屍人形が跋扈する世界,すれ違う思いを抱えながら旅を続けるふたりのダークファンタジー.個人的な偏見だけど,ふたり(ともう一組)の関係の描き方が少女小説出身っぽい.要素が悪い意味でとっ散らかっていて,なかなか中身が頭に入ってこない感じはあった.