- 作者:九岡 望
- 発売日: 2019/11/09
- メディア: 文庫
ここは日本、
幽離 都市「東凶屠 」。死神・
御殺 十三は天から降るでも影から湧くでもなく、この街で普通に仕事をしている。好きなものはカネ、嫌いなものは聖職者。飯の種は地上をそぞろ歩く犯罪者どもで、中でもとびきりイキのいい死者を探している。
霊破 十一年、死者が地上をうろつくようになって、もう十年になる。
世界有数の危険地帯となった東凶.幽体麻薬の製造元を求めて,英国からはるばるやってきた聖職者フィリスと元大量殺人鬼アッシュの姉弟.ふたりを迎えるのは,十年にわたって借金を返し続ける不死の取立屋,死神ミソギ.
亡者たちの街と化した東京を,死神と聖職者のデコボココンビが,銃と薬と死者と悪魔と天使とともに駆け抜ける.一冊完結だからこその,起承転結のメリハリが効いた底抜けエンターテインメントアクション超大作.やりたいことを過不足なく詰め込んだ,この作家らしさが凝縮された作品になっていると思う.なによりシンプルにかっこいいし,楽しい.良いものでした.