- 作者:高島 雄哉
- 発売日: 2020/03/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
理論とは、世界を見るための視座に他ならない。
彼は思ったのだった。
世界を変容させる戦争と、世界を見るための理論を、同一視できるのではないかと。
もし戦争と理論を溶け合わせることができれば、世界そのものを書き換えることだってできるのではないかと。
西暦2109年。12の〈
理論と世界を同一化する〈不可視理論〉とは。〈不可視都市〉によって物理的にも情報的にも分断化された世界を、2109年、1944年、2084年の三つの視点を入れ替えながら描いてゆく「超遠距離恋愛SF」。圏論、公理、AI。数学をベースにしたSF用語や理論に、適度な法螺と嘘を組み合わせて大風呂敷を作った、みたいな印象を受けた。というか、正直なところ作者のイメージをちゃんと共有できた気がしていない。細かいことまで理解せずとも読めるし、理解する必要はないんだろうけど、簡単な解説がほしいな。