鶏卵うどん 『かまわれたがりの春霞さん2 隣のクラスのギャルは俺に嘘を暴かれたい』 (MF文庫J)

《うひゃあ、なんかチョロすぎマス! 誠斗さん、ホントに彼女でいいんデスか?》

(もちろん、この素直(チョロ)さが俺の大好物なんだ!)

嘘つき悪魔のデビが去ってから一ヶ月。「本心からの言葉を春霞に信じてもらえなくなる」ペナルティの影響で、春霞への誠斗の本気の告白が届かずにいた。ペナルティを解除する方法は、嘘暴きポイントを貯めること。

UAP(ウソアバキポイント)を稼ぐため、隣のクラスの金髪ギャルが抱えた嘘を暴け。金髪ギャルになってしまった櫟原みらのの嘘、生徒会選挙の裏にあるいくつもの嘘。正直なところ、こういう類の「秘密」はあまり好きではないのだけど、単なるネタとして消費しないよう、かなり気を配って話を作っているように見える(作者も悩んだようだ)。それが功を奏したのか、話の運び方が一巻と比べてもとても良くなっていると感じた(話の導入が微妙なところは変わっていないんだけど)。ネタの詰め込み方も良いし、演技について持論を語る春霞だとか、ようやくキャラクターも生きてきたところ。仕方ないんだろうけど、これで終わってしまうのがもったいない。次が出るのを楽しみにしています。