二語十 『探偵はもう、死んでいる。3』 (MF文庫J)

探偵はもう、死んでいる?

――違う。

これは俺が再び探偵を取り戻すまでの、長い長い、目も眩むような物語だ。

名探偵の死。その真相を知らされた君塚君彦たち四人の前に、生前の名探偵、シエスタそっくりの少女が現れる。《シエスタ》は、その死の真相にはある間違いがあると語る。

《名探偵》とは、世界を敵から守る十二の盾、《調律者》のひとり。何でもありな真相が描かれた二巻クライマックスを読んで、「今後は好き勝手やらせてもらう」宣言だと思ったものだけど、だいたいその通りになってきた。死んだはずの探偵に話作りを頼りっきりなのは気になるところだけど、想像していたのとぜんぜん違う方向に突っ切っていく感じは悪くない。手綱を振り切ったドライブ感があるというか。エンターテイメントらしいエンターテインメントではないかと思います。



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