赤城大空 『僕を成り上がらせようとする最強女師匠たちが育成方針を巡って修羅場』 (ガガガ文庫)

「私たちがいま君に行っているのは、選別ではなく育成なのだ。無駄に厳しくする必要などなにひとつない。君を伸ばすために必要なものをそろえ、そうでないものを排除する。それが育成であり、その結果が君の言うところの“ズル”のような環境だっただけの話だ」

クロス・アラカルトは冒険者に憧れる少年。しかし、あまりにその才能がないため、学園から退学勧告を受けてしまう。時を同じくして、世界最強と呼ばれる三人の美女が男探しのために学園を訪れていた。クロスの勇気に光るものを見出した三人は、クロスを自分好みの「英雄」に育成することにする。

世界最弱の少年と、世界最強の師匠=三人の美女の刺激的な修業の日々。テーマはおねショタ、もしくは逆光源氏計画な、ゲーム的異世界ファンタジー。オーソドックスで読みやすく、カタルシスもあり。尖ったところはないけど全方位的にまとまっている。過去の作風と違っているようで、実際はぜんぜん変わってないのかな。