藻野多摩夫 『さいはての終末ガールズパッカー』 (電撃文庫)

さいはての終末ガールズパッカー (電撃文庫)

さいはての終末ガールズパッカー (電撃文庫)

自動人形(オートマタ)に寿命が近付いた時、記憶デバイスがリスク低減のために補助用メモリーへと蓄積データをバックアップするようになる。その時、自動人形(オートマタ)の頭の中では過去の記憶が再生される。それが自動人形(オートマタ)たちの見る夢の正体じゃ。いいかい、リーナ。いずれおぬしもその夢を見る時が来る。それはつまり、おぬしに死が近付いているという証拠じゃ」

百三億歳を迎え、燃え尽きつつある太陽の下。世界は凍りつき、人類の文明はとうに滅んでいた。肉親を失った天涯孤独の少女、レミと、左腕の動かない出来損ないの自動人形(オートマタ)、リーナは、世界の果てにある《楽園》を目指して旅を続けていた。

雪と氷に覆われた西暦五十七億年の世界、少女と自動人形(オートマタ)はルート66を往く。今月の電撃文庫で二冊目の終末/凍結世界SF。同じ月にこのテーマがかぶることがあるのか……というのは置いておいて。SF的なテーマには真摯に向き合っていると感じるのだけど、ストーリーは百合とSFと、どっちつかずになってしまった印象。何を求めて読むかによって、好みが分かれるかもなあ、と思いました。



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