逆井卓馬 『豚のレバーは加熱しろ(2回目)』 (電撃文庫)

豚のレバーは加熱しろ(2回目) (電撃文庫)

豚のレバーは加熱しろ(2回目) (電撃文庫)

私たちが豚である理由を考えましょう。それが、私たちがメステリアへ来た理由であり、私たちの存在価値であり、私たちの使命なのです――

転生の法則を見出し、再び豚として異世界メステリアへの転生を果たした俺たちは、かつて旅をともにしたセレスと再会する。メステリアは王国と北部勢力、解放軍が三つ巴の戦火の中にあった。バラバラになった仲間を救うため、少女と豚は再び旅に出る。

解放軍の英雄は奴隷戦士となり、想い人は記憶を封印されたまま別の人生を送っていた。戦火に塗れた異世界で、豚に何ができるだろう。なぜ豚なのか、なぜ転生なのか。すべての事柄に意味が用意されていて、パズルのようにストーリーが組み立てられる印象を受けた。安直な転生ファンタジーだと思いきや、ものすごく考えられていると見た。家系や血統を表しているのだと思うけど、似た名前のキャラクターが(特に王家に)多くて、パッと判別しにくいのが唯一の欠点かな。大変良かったです。次も期待しております。



kanadai.hatenablog.jp