凪乃彼方 『同い年の先輩が好きな俺は、同じクラスの後輩に懐かれています』 (MF文庫J)

「……誰も好き好んで、少数派になりたがる奴なんていないだろ……」

一年の浪人の末、一年遅れで高校進学を果たした高村颯太。浪人したことを知られたくない颯太は自分を知る人間がいない高校を選んだつもりだったのに、中学時代の後輩がクラスメイトになって先輩先輩と近寄ってくる。

かつて片想いしていた同級生は先輩になり、世話を焼いていた後輩は同級生になってお世話を焼いてくる。第16回MF文庫Jライトノベル新人賞佳作受賞の三角関係ラブコメ。作中で言われているように、主人公がけっこうなヘタレなのが正直読んでいてストレスだった。理由はいろいろあるとはいえ、女の子たちにお膳立てされないとまったく動けない感じが、悪い意味で20年くらい前のラブコメのようだった。