赤城大空 『出会ってひと突きで絶頂除霊!9』 (ガガガ文庫)

『ふざけるな……っ』

それは今にも泣き出しそうな少女の声。

『あんな厄災! 二度と起こさせない!』

かつて地上に性の理想郷(セックスアルカディア)を作り上げたサキュバス王。そのパーツである性遺物を狙った大規模テロは鎮圧されたものの、「サキュバス王の最後のパーツが奪われる」という予言は覆らない。テロリストたちからパーツを守るべく行動を開始する晴久たちの前に、謎の黒ギャルが現れる。

敵の目的は、ソドムとゴモラの復活。サキュバス王の復活をめぐり、神と悪魔とヒトの種族の壁を越えた争奪戦が始まる。思った以上にスケールを広げてきたシリーズ九巻。スケールが壮大に広がった分、設定の説明もちょい多めか。長く謎だったミホトの存在がここになってキーに……と言いたいところだけど、あまりに都合のいい記憶喪失は気になるところ。