申し遅れたが、俺の名はマシュー。
昔は
『巨人喰い』 なんて呼ばれた冒険者だった。色々あって力を失い、放浪の末にこの『灰色の隣人』 に流れ着いた。今の俺は姫騎士様のヒモであり『命綱』、そして時には姫騎士様に害をなす連中の首を絞める縄でもある。
灰と混沌にまみれた迷宮都市。元冒険者のマシューは、迷宮探索に励む姫騎士アルウィンのために裏で手を汚し続けていた。ある日のこと、王国直属の治安維持隊長、ヴィンセントがマシューの前に現れる。ヴィンセントはギルドの鑑定士ヴァネッサの兄だった。
あまりに物騒で、血と埃に汚れた迷宮都市の姫騎士とヒモの物語、第二巻。舞台となる
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