二月公 『声優ラジオのウラオモテ DJCD』 (電撃文庫)

三十分しかないラジオ番組、その中のさらに数分のために、こんな労力と時間を使う羽目になるなんて。

だから、誕生日プレゼントなんて面倒くさいのだ。

そう思いながらも。

この時間は、そこまで悪くないと感じていた。

「あたしはもう、見てしまったんだよ。泣きながら、ボロボロになりながら、悩みながら、だれかに嫉妬しながら。そんな今までがあるから――、到達できる演技があるってことを」

声優事務所マネージャー、加賀崎りんごがこの業界に入るきっかけとなった、自分を業界に誘い、先に去っていった先輩。やすみの誕生日ラジオ回。バカのサンドイッチにされた柚日咲めくる。本編の裏側とスキマにあった出来事を描くスピンオフエピソード集。本編を補完しつつ、脇を掘り下げる。手法はオーソドックスだけど10巻同様ノリノリなのが感じ取れてよかった。



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