奈須きのこ『空の境界 下』 (講談社ノベルス)

空の境界 下 (講談社ノベルス)
読了.
読みはじめの第一印象は「設定がぶっとんでる」だったんだけど,それは舞台が「日常」であるからこそ抱いた違和感であって,そういう「セカイ」なんだ,と理解してからは結構すらすらと読めた.小難しい言葉をキャラクターにしゃべらせたあとに必ずフォロー入れてるところに好印象をもてたけどだったら最初から平易に書けばいいのに,とは思ったが.いわゆる「作家性」が異様に強いことを除けば普通のラノベだと感じた.要は受け入れられるかどうか.私は楽しんだほうだと思う.改行の多いゲーム的なテキストはギャルゲーマーに優しかった.7.0.
笠井潔の解説は微妙に的を外している(故意に)気がしたけれど,多方面からの評論は大事なんだろうな.