多方向から思考が交錯する。まとめると、だいたい、「おまえがカスだからこうなった」になる。
今さら、事態の深刻さに、冷や汗どばどば出てきた。動悸が止まんないわ。
“十年後の未来のわたし”に逆行転生されてた間は、気づかなかった。
私って、断罪されて当然の、悪役ヒロインとか、そういうポジションの女では?
お隣同士に住む幼なじみの藤野悠地と星宮結夢。昔は仲が良かったふたりも、高校生にもなると挨拶も交わさない仲になっていた。ある日のこと、悠地は結夢から突然告げられる。「10年後から逆行転生したあなたのお嫁さんです」と。
このままでは10年後に死んでしまうという「死の未来」から逆行してきた、未来のお嫁さんとの学園ラブコメ。いくらかSF要素もあるけど、ほぼ純粋な学園ラブコメと言えるかな。絶対に嘘をつかない少年と、嘘ばかりつく少女の幼なじみ関係だったり、転校生を含めた学園内のパワーバランスの変化だったり、「学園」ラブコメだからこそできることをやっているという印象を受けた。キャラクターの個性や理の通し方も非常にうまく、筆が乗っているように見えた。端的に言って小説が上手い。SF大賞作家が初めて挑戦した直球ラブコメを皆も読むといい。




