読書

手代木正太郎 『鋼鉄城アイアン・キャッスル2』 (ガガガ文庫)

鋼鉄城アイアン・キャッスル (2) (ガガガ文庫 ガて 2-15)作者:手代木 正太郎小学館Amazon とうとうと、ただ、とうとうと流れる時代の奔流の中、舵を手に船出したばかりの松平竹千代は、果たして流れに翻弄される木の葉に過ぎぬのか? はたまた濁流に逆らい泳…

髙村資本 『恋は双子で割り切れない4』 (電撃文庫)

恋は双子で割り切れない4 (電撃文庫)作者:高村 資本KADOKAWAAmazon 悪気のない、何気ない一言だったからかも知れない――だから、余計に辛い。ねぇ――そういう意味じゃないよね? 神宮寺姉妹からの申し出を断れない。純はそれが間違った優しさだと知っていた。…

四季大雅 『わたしはあなたの涙になりたい』 (ガガガ文庫)

わたしはあなたの涙になりたい (ガガガ文庫)作者:四季大雅小学館Amazon 僕は涙を流した。泣きながら、母さんのお腹に抱きつき、言った。「痛いでしょう……お母さん、痛いでしょう……」お腹から聞こえるくぐもった音で、母さんも泣いているのがわかった。首の後…

新馬場新 『サマータイム・アイスバーグ』 (ガガガ文庫)

サマータイム・アイスバーグ (ガガガ文庫)作者:新馬場新小学館Amazon 海からの風が地面を滑ってくる。きつく冷やされた潮風が肺に流れ込む。視線の先、逃げ水は海に還り、水平線の両端は空の紺碧に押しつぶされている。その中央には、見慣れぬ白。幼い頃より…

紙城境介 『継母の連れ子が元カノだった9 プロポーズじゃ物足りない』 (スニーカー文庫)

継母の連れ子が元カノだった9 プロポーズじゃ物足りない (角川スニーカー文庫)作者:紙城 境介KADOKAWAAmazon 「きみは人一倍聡いのだろう。だからその歳で、早くも気付いてしまったんだ――自分の幸せが、『家庭』の形をしていない、ということに」 季節はクリ…

香坂マト 『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います5』 (電撃文庫)

ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います5 (電撃文庫)作者:香坂 マトKADOKAWAAmazon 「アリナさん、俺、変なこと聞くんだけどさ」ジェイドも自信のない声で、表情の端々に不安の色を滲ませながら、こう言った。「もしかしてこ…

メソポ・たみあ 『刻をかける怪獣』 (スニーカー文庫)

刻をかける怪獣 (角川スニーカー文庫)作者:メソポ・たみあKADOKAWAAmazon 闘争心、破壊衝動、怒り、そして渇くような殺意――。それらが心を染め上げた時――俺の全身は、人であることを捨てた。『――行くぞ、破壊の怪獣。この“刻の怪獣”が、あの時の無念を晴らす…

三月みどり 『同い年の妹と、二人一人旅』 (MF文庫J)

同い年の妹と、二人一人旅 (MF文庫J)作者:三月みどりKADOKAWAAmazon こうして、誰かと一緒に観光するのって初めてなんだよな。そして……それは不思議なことにそんなに嫌じゃなかった。 バイト代で一人旅をすることが趣味の高校生、月島海人。ある日、父が再婚…

月見秋水 『失恋計画と初恋計画 キミとの恋は、もう失敗しないから』 (MF文庫J)

失恋計画と初恋計画 キミとの恋は、もう失敗しないから【電子特典付き】 (MF文庫J)作者:月見 秋水KADOKAWAAmazon ああ、楽しいな。彩葉ちゃんと一緒に恋愛術を学んで、お洒落をして、互いの恋を応援する時間が、とても愛おしい。だけど、思えば私たちの壮大…

小川哲 『地図と拳』 (集英社)

地図と拳 (集英社文芸単行本)作者:小川哲集英社Amazon 「君は満州という白紙の地図に、日本人の夢を書きこむ」 なぜこの国から、そして世界から『拳』はなくならないのでしょうか。答えは『地図』にあります。世界地図を見ればすぐにわかることですが、世界…

白金透 『姫騎士様のヒモ2』 (電撃文庫)

姫騎士様のヒモ2 (電撃文庫)作者:白金 透KADOKAWAAmazon 申し遅れたが、俺の名はマシュー。昔は『巨人喰い』(ジャイアント・イーター)なんて呼ばれた冒険者だった。色々あって力を失い、放浪の末にこの『灰色の隣人』(グレイ・ネイバー)に流れ着いた。今の…

伊崎喬助 『董白伝 ~魔王令嬢から始める三国志~5』 (ガガガ文庫)

董白伝~魔王令嬢から始める三国志~ 5 (ガガガ文庫)作者:伊崎喬助小学館Amazon 「俺と異民族のガキが似てる? 半分羌族の親から生まれたお前は知らねェんだろうけどな、種類の違う人間同士には越えられない一線があんだよ! この山みてェに、山ン中の桃の…

カミツキレイニー 『魔女と猟犬3』 (ガガガ文庫)

魔女と猟犬 3 (ガガガ文庫)作者:カミツキレイニー小学館Amazon 「僕たちは聖職者だからね」と。確かに彼は、いつだって清潔感に満ちていた。どんなに汚いことをしても、不思議なことにその白い法衣には、返り血一つついていない。ずっと彼をそばで見ていて…

二月公 『声優ラジオのウラオモテ #07 柚日咲めくるは隠しきれない?』 (電撃文庫)

声優ラジオのウラオモテ #07 柚日咲めくるは隠しきれない? (電撃文庫)作者:二月 公KADOKAWAAmazon 「……わたしも、声優になれるのかな」呟いた言葉は、本当に思いつきだ。なんとなくの、深い意味のない独り言。けれど、それはどうしようもないほどの興奮をも…

周藤蓮 『明日の罪人と無人島の教室』 (電撃文庫)

明日の罪人と無人島の教室 (電撃文庫)作者:周藤 蓮KADOKAWAAmazon 「そう、『明日の罪人』というのは、技術に裏付けられた最も強い孤独の定義だ」殺されたくないと思わないから、殺す。盗まれたくないと思わないから、盗む。価値観からの隔絶。頭で考えても…

夏目純白 『純白と黄金2』 (MF文庫J)

純白と黄金2 (MF文庫J)作者:夏目 純白KADOKAWAAmazon 「ヤンキーの実在性を知ることは、己を高みに導くことに繋がる」「……あ?」「ヤンキーとは何か。なぜ天は人の上にヤンキーを造ったのか。知りたいと思わないか?」「研究し続ければ、その天ってやつが教…

しめさば 『君は僕の後悔(リグレット)3』 (ダッシュエックス文庫)

君は僕の後悔 3 (ダッシュエックス文庫DIGITAL)作者:しめさば,しぐれうい集英社Amazon やめてくれ。身体が震えた。彼の……いや、“彼ら”のまっすぐさは、そういうふうに生きられない人間にとっては、暴力的だ。正当性をかなぐり捨てて、自分は間違っているのか…

東崎惟子 『竜殺しのブリュンヒルド』 (電撃文庫)

竜殺しのブリュンヒルド (電撃文庫)作者:東崎 惟子KADOKAWAAmazon そう悪い気はしなかった。いや、はっきり言おう。むしろ多幸感に満ちていた。愛する人の意思を無視して、蹂躙しながら、ひとつになる行為は、想像を絶するほどに心地よくて、恐ろしいまでに…

深沢仁 『渇き、海鳴り、僕の楽園』 (ポプラ文庫ピュアフル)

渇き、海鳴り、僕の楽園 (ポプラ文庫ピュアフル)作者:深沢仁ポプラ社Amazon 扉に体重をかける。溢れんばかりの陽の光がチャペルに入ってきて片手をかざした。僕は急にいまが夏だと思い出す。波の音がした。小道に立って、果てにあるグレイの家を見上げる。青…

てにをは 『また殺されてしまったのですね、探偵様 3』 (MF文庫J)

また殺されてしまったのですね、探偵様3【電子特典付き】 (MF文庫J)作者:てにをはKADOKAWAAmazon 「そうね。普通ならそれで相手の勝ちだわ。真実を知るものはこの世にはいなくなる。ところがあなたは聞き出した情報を保持したまま生き返っちゃうってわけね…

鈴木大輔 『ラブコメ・イン・ザ・ダーク』 (MF文庫J)

ラブコメ・イン・ザ・ダーク (MF文庫J)作者:鈴木 大輔KADOKAWAAmazon世界に不満を抱えて生きてきた高校生、佐藤ジローは、自分の夢を自由に操る能力を手に入れる。夢の中でクラスメイトをいいようにしていたジロー。その夢にある日、ジローの知らない少女が…

境田吉孝 『青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。2』 (ガガガ文庫)

青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。 2 (ガガガ文庫)作者:境田吉孝小学館Amazon 世界は弱い者、怠惰なものを許容しない。この世界では、俺たちこそが異物。この世のあらゆる物語が、詩が、思想が叫んでいる。正しくあれ! 正しくあれ! 正しくあれ!俺…

川岸殴魚 『呪剣の姫のオーバーキル ~とっくにライフは零なのに~ 4』 (ガガガ文庫)

呪剣の姫のオーバーキル: ~とっくにライフは零なのに~ (4) (ガガガ文庫 ガか 5-34)作者:川岸 殴魚小学館Amazon そういうことか。やはり知るということこそが本当の魔法だ。いかなる人間も自分を通して世界を認識する。世界はひとつでありながら、自我という…

泉サリ 『みるならなるみ/シラナイカナコ』 (集英社オレンジ文庫)

みるならなるみ/シラナイカナコ (集英社オレンジ文庫)作者:泉 サリ,NAKAKI PANTZ集英社Amazon 楽しくて、幸せで、内側から押し出されるみたいに涙がこぼれた。言葉が喉に詰まって上手く歌えない。でも声を出し続けた。曲の最後の音の余韻が消えたとき、それ…

逆井卓馬 『豚のレバーは加熱しろ(6回目)』 (電撃文庫)

豚のレバーは加熱しろ(6回目) (電撃文庫)作者:逆井 卓馬KADOKAWAAmazon もともと運命などというものは信じない性質だったが、この世界に来て、一つ学んだことがある。人の祈りに世界を変えるほどの力はない。しかし、世界が変わるとき、そこには人の祈り…

夜野いと 『夜もすがら青春噺し』 (メディアワークス文庫)

夜もすがら青春噺し (メディアワークス文庫)作者:夜野 いとKADOKAWAAmazon 「不安がらずともお前が地獄に堕ちるなら、オレが一緒に堕ちてやるさ」 「千駄ヶ谷くん。私、卒業したら東堂くんと結婚するんです」。大学生の勝が高校時代から七年間秘めていた片思…

水田陽 『ロストマンの弾丸2』 (ガガガ文庫)

ロストマンの弾丸 (2) (ガガガ文庫 ガみ 14-2)作者:水田 陽小学館Amazon 「……あれ、もしかしてビークヘッド? 本物?」「ハァイ、元気?」道行く人々が未那に気づいて話しかけてくる。変声期越しでも疲れを隠しきれない声で、未那はその一つ一つに応えていく…

紙城境介 『転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?3』 (MF文庫J)

転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?3 (MF文庫J)作者:紙城 境介KADOKAWAAmazon 意味がわからない――何もかもが唐突。いきなり世界が切り替わってしまったかのようだ。まるで、乱丁でめちゃくちゃになってしまった小説のような――――まるで、悪い夢のような…

両生類かえる 『海鳥東月の『でたらめ』な事情2』 (MF文庫J)

海鳥東月の『でたらめ』な事情2 (MF文庫J)作者:両生類 かえるKADOKAWAAmazon 「100本の内、どれが『本体』というわけでも、どれが『本体でない』というわけでもありません。あくまで鉛筆が100本集合した存在、それが私なのです。ですからのこの内の1本や2本…

喜多川信 『ソレオレノ』 (ガガガ文庫)

ソレオレノ (ガガガ文庫)作者:喜多川信小学館Amazon 「なあ、信じられるか?」リョウはナツメヤシの葉の上に腰を下ろし、いつものように友人に話しかけた。「俺が大陸一の冒険者で、虫使いで、王様にまで頼られていたなんて……集めた古代遺物のコレクションが…