小川一水 『復活の地 II』 (ハヤカワ文庫JA,ISBN:4150307660)

震災復興の陰に渦巻く,陰謀,思惑,欲望,願い.そこに数値でのシミュレーションを加えることで胃がじりじりするような緊張感がうまいこと醸成されていると思う.きっちりつくられた世界観があるからこそ緊迫感が生まれている.政治ドラマはこうでなくちゃいけない.
後半は怒涛の展開.ここまでの伏線が少しずつ明らかにされて文字通り目が離せない.あれやらこれやらが起こったところで「次回へ続く」.どう決着をつけてくれるのか,楽しみに待ちます.