神林長平 『親切がいっぱい』 (ハヤカワ文庫JA)

親切がいっぱい (ハヤカワ文庫JA)

親切がいっぱい (ハヤカワ文庫JA)

近未来(らしい)の日本が舞台のファーストコンタクトもの.というくくりはあまり意味がないかもしれない,非常にほのぼのした下町(的)ホームドラマ.
宇宙人(マロくん)が現れるのにたいした騒ぎにもならず話の中でぜんぜん意味を持たない.なぜかアパートに現れたマロくんはマスコット的に扱われただけで何もせずに帰っていく.SF要素はほとんどない.
ちょっと珍妙な人物の軽妙な会話にクスリと笑う.軽い気持ちで寝る前に読む本に向いていると思われる.