小川一水 『疾走! 千マイル急行』 (ソノラマ文庫)

疾走!千マイル急行〈上〉 (ソノラマ文庫)

疾走!千マイル急行〈上〉 (ソノラマ文庫)

疾走!千マイル急行〈下〉 (ソノラマ文庫)

疾走!千マイル急行〈下〉 (ソノラマ文庫)

小川一水らしい物語のスケールの大きさ,TMEのディテールの書き込みはすごく良い.本領発揮している.
反面,人間の掘り下げが甘いような気もした(ex. 善人多い・主人公の影が薄い).政治的軍事的駆け引きの描写も甘い.書き込みや考証が甘いという意味ではなく,導かれる結果が甘い,上手くいきすぎるように見えるの意.
そこら辺のバランスをとるのはそれこそ至難の技なんだろうけど.
受ける印象は似ているけど『第六大陸』や『復活の地』に比べるとなんとなく物足りないかなぁ,という感想.