『Sweet Blue Age』 (角川書店)

Sweet で Blue な Age をテーマにしたアンソロジー.桜庭一樹以外の作家は今回が初読だったかもしれない.

角田光代 『あの八月の、』
このなかではいちばん正統派の青春小説.地味だけど洗練されている.
有川浩 『クジラの彼』
『あの八月の、』とは対照的に野暮ったい印象.それが良いというひとも多そうだけど.
日向蓬 『涙の匂い』
テーマは好きなんだけど,焦点が散乱しているような気がして,どこに主眼を置いて読んだらいいのかよくわからなかった.
三羽省吾ニートニートニート
これまた正統派っぽい.身に,というか傷口にというか,つまされる部分がどっかあって良かった.
坂木司 『ホテルジューシー』
どっちかというと長編向けの話のように私には思えた.話的にはそんなに好きでもないんだけど,長編で読みたかったかも.
桜庭一樹 『辻斬りのように』
少女ではないだけで,雰囲気的にはいつもの桜庭一樹
森見登美彦夜は短し歩けよ乙女
これだけ毛色がずいぶん違う.純粋にエンターテイメントとして楽しくて,この一冊の中ではいちばん好き.

Sweet Blue Age

Sweet Blue Age