桜庭一樹 『青年のための読書クラブ』 (新潮社)

青年のための読書クラブ

青年のための読書クラブ

東京山の手のお嬢様学校・聖マリアナ学園に存在する読書クラブ.学校の異端者たちの集まりである彼女たちによって見つめられ綴られる学園の百年史.
カリカチュアされた少女像が軽妙.第一章だけ読んで「少女」の異形を語った物語かと思ったらさにあらず.少女を経由して女へと至る,その強かさを百年かけて遠回りに描いたような話だった.少女の持つ世界は歪んでいるかもしれないけれど,歪んだままでも強く長ずればそれは普遍的なひとつの世界になるんだよ,みたいな.第二章と第五章がその意味ではこの一冊を象徴するような話なのかもね.男の世界と女の世界は表裏一体,ウラオモテ.