『聖剣伝説DS チルドレン オブ マナ』 (スクウェア・エニックス)

14.5時間でクリア.
ここをざっと読んでもらえれば私の言いたいことは大体のってます.
……で終わらそうかと思ったけどそれじゃあんまりなんで私の考えたことを書くと.
今作は私にとっては初代『聖剣伝説*1以来の「聖剣伝説」になります.初代のリリース当時に私はリア消だったわけですが,そらもう文字通りサルのように何度も何度も遊んで,何度も何度もエンディングを見たもんです.その記憶はいまだ鮮烈で,これを超えるアクション RPG は未だに私の中には存在しません.
で,その記憶と照らし合わせて考えるに,このゲームの最大の問題点は,「プレイヤーが工夫する必要が無い」ことだと思ったのですね.ダンジョン探索にしてもボス戦にしても,とりあえず武器を振り回していればなんとかなる.というか,ダンジョンの中では基本的に敵を倒す以外にやることが無い.つまり厳密には「探索」ですらない.ボス戦も,回復アイテムを用意して,敵に密着して剣を振り回すのが一番効率よい倒し方.ひたすら敵を見つけては倒す,それだけのゲームになっちゃってるのです.
そこには初代「聖剣」にはあったフィーチャー,例えば新しい武器を手に入れたら使い方を工夫して,模索して,道を切り開く*2.ボス戦だったら弱点を探し出して,攻撃をするだけの隙を見つけて,限られた体力で突撃する.そういったものはまったくありません.工夫する=自分で考える余地が無いから,クリアしたところで達成感はゼロ.どんなボスが道中にいたかの記憶も定かではありません.
思い出は美化されるものだからまあここに書いたことは年寄りの繰言ってことで流してくれて一向に構わないけど,このソフトが15年後にも語り草になるようなゲームかと訊かれれば,絶対にそんなことは無いです.さびしいね.
あ,ラスボス戦後に聖剣伝説のテーマが流れてきて条件反射的に涙ぐみそうになりましたが,これは今作の出来とはぜんぜん関係ないです.というかその曲流すのは反則だよぅ( ´Д⊂ヽ

聖剣伝説DS チルドレン オブ マナ

聖剣伝説DS チルドレン オブ マナ

*1:ASIN:B000092PBG

*2:鎖鎌なら草をなぎ払う,フレイル(だったっけ)なら溝を飛び越える,とか