七飯宏隆 『座敷童にできるコト④』 （電撃文庫）

座敷童にできるコト〈4〉 (電撃文庫)

新キャラと陰謀と謎をいくつかまとめて提示，ストーリーには目に見える進展はないという，どっちかっつーと仕込みの巻．この一冊だけで評価を下すことは出来ないけど，個人的な好みをいえば，こういう「思わせぶり」だけで話を一本作るのはやめてほしいところではある．次までに大抵忘れてるから．
そこそこ込み入った設定や多めのキャラクターを用意しているわりによく整理されていて掴みやすい（久しぶりに読んだもんで細かなところは案の定忘れていたけどさして気にならず）．反面，「濃い」はずのキャラクターの描き方があっさり目でそれほどのインパクトはなく，良し悪しか．
好きなシリーズではあるんだけど，話の今後の方向がここまできてもあまり見えてこないのがなんとなく不安かな，と．次だ，次．