- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/04/28
- メディア: 文庫
- 購入: 9人 クリック: 84回
- この商品を含むブログ (258件) を見る
心葉も,突き刺すように自分を責める心情がこちらに伝わってくるかのような描写でなんとも痛く重苦しい.ミステリチックな謎解きもいいけれど,2人の心理描写の絡みが今回は光っていたと思う.そして対照的な位置に居るのが,何を考えているのか分からない遠子先輩.3巻までは遠子先輩のポジションをいまいち図りかねてたんだけど,破天荒なトリックスターというよりは,手がかかるけど優しく守ってくれるお姉さん的なポジションにいると見るのが正しかったのかな.
まあとにかく凄ぇ面白かった.シリーズでは今回が個人的ベスト.ラストを読んだ限りでは次でひとつの転機が来るのだろうか.また凄い引きが来たことだし続きを読まずにいられようかと.楽しみに待つですよ.それぞれに救いの光は示されつつあるようだし,全員が幸福になれる結末が来ることを祈らずにはいられない.