井上堅二 『バカとテストと召喚獣2』 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 2 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 2 (ファミ通文庫)

面白かった.これは良いバカ小説.それぞれに立ったキャラクターたちの軽妙な掛け合い漫才が,ベタっちゃベタだけど楽しくて良かった.学園もので大事なあれこれが無かったり召喚システムの原理がやっぱり説明されてなかったり(次あたりで明かされそうな気はするが),相変わらず細かい詰めが甘い気がするけど1巻に比べると整合性は考えられていたかな.勢いはそのまま,小説の完成度は上がっていたと思う.
ひとつだけ,召喚大会の描写はちょっと不満だったかな.強大な敵を知略謀略で倒す,ってのはバトルの醍醐味だけど,点数の違いが戦力の決定的差になっていないような気がして.終始おバカを貫いていて悪くなかったとはいえ,あまり緊張感が感じられなかったのが気になった.
ともあれ,クラスメートたちキャラクターの完成度はかなりのレベルに達していると思うし,作者はおっぱい好き(とこないだの LNF で語っていた)だし,今後も色んな意味で期待できそう.楽しみにしてます.