片桐敬磨 『ガラクタ・パーツ』 (スーパーダッシュ文庫)

ガラクタ・パーツ (集英社スーパーダッシュ文庫)

ガラクタ・パーツ (集英社スーパーダッシュ文庫)

三人称と一人称を自由に行き来する文章が斬新過ぎてムチャクチャ読みづらい.というか頑張らないと読めない.文章に技巧を凝らそうとして失敗した新人は枚挙に暇が無いわけだけどこれほどまでやっちゃった感のあるひとも珍しい.文章に気を遣りすぎたのかストーリーは繋がりが見えず,バックグラウンドも考えてるのか考えてないのか通り一遍.「SD文庫史上最年少・19歳デビュー」という帯の煽りはそれ以外ウリが無いという意味だったのか.書いている最中はノリノリで楽しかったんじゃないかなあと何となく推測できるんだけど,それだけ.厳しすぎる.ところで読みつつすがさんに与えてみるとどういう反応するのかぼんやり気になった.普通なら指示代名詞が飛び交って主語の無いプロローグで投げてそのまま忘れるんだろうけどルドヴィコ療法みたいな感じでさ.いや買えなんてこた言いませんがね?