西野かつみ 『かのこん10 〜おわりのはじまり〜』 (MF文庫J)

かのこん10 (MF文庫J)

かのこん10 (MF文庫J)

「葛の葉」との対決編・中の巻.おお,話が動いておる…….エロス分は控え目,少年漫画チックに愛と友情のバトルが繰り広げられる.ピンチを迎えた耕太たち,その前に過去に出会った仲間たちが続々と駆けつける.という展開なのにいまいち燃えないのはそのキャラクターたちの影が薄くて覚えてなかったから.助けに来たぜといわれても,あんた誰だっけ? といちいち首を傾げたのは私だけじゃないはず.他を疎かにしたとは言わないけど,我々の目はおっぱいの方向にしか向いていなかったのだよ! という.まあこの話の場合はむしろ王道が新鮮ではあるし,王道は嫌いじゃない.多々良家七々尾家の双子の献身は良かったと思う.今回は良かったほうかと.

多々良家の当主と握手したときの、あの硬くてざらついた感触は、鍛冶仕事でできたものだったのだ。働く男の手……なんだか耕太はどきどきしてきた。自分はあんな手になることができるだろうか? ふと、自分はもしかしたらファザコンなのだろうか、と思った。どうも、オトナな男の人には弱い……あこがれてしまう……。

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にしても節操無いな!