ヘロディオンを目指し旅立ったシエラたち.新章スタートということでか今までのお話の復習が随所に説明調で繰り返される.これが話のテンポを殺していて気になった.費やされるテキストも「知恵比べ」というには物足りず,これまでのようなノリとテンポは削がれており,どっちつかず.ギャグ寄りは間違いないんだけどシリアスの塗し方が中途半端で馴染んでない.そんななか本格稼動した新キャラの
サロメさんはわりと良かったと思うんだけどね.名乗りの場面で図らずも
ネコミミキャラにされた
サロメ,無難な「憎めない敵役」かと思ったら
その発想はなかったわ.しょーもない一発ネタ(引っ張るんだろうなあ)とはいえ私にはこの一冊でいちばん輝いて見えた瞬間だった.