神林長平 『鏡像の敵』 (ハヤカワ文庫JA)

鏡像の敵 (短篇集 ハヤカワ文庫 JA (810))

鏡像の敵 (短篇集 ハヤカワ文庫 JA (810))

なんとなく懐かしかった.私が子どものころにはこういうテイストの話ばかり読んでいた気がする.未来はぜんぜん楽しくなんかないんだよっていう,気が滅入りながらも読み進めずにはいられない感覚.世代の共通体験というわけでもないと思うけど.
80年代の中編のみで構成された作品集だけど,古臭さをほとんど感じさせないのはさすがだと思った.表題作「鏡像の敵」の終わり方が好き.