1年近く積んでいたものをようやく開封したので,折角だからファーストインプレッションを.
- 出版社/メーカー: キッド
- 発売日: 2005/12/15
- メディア: Video Game
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このハッタリの効かせかた.嫌いじゃない.
「ヒトの定義? それこそ人それぞれじゃないか
そんな事くらいで、ボクは誰かを差別したりしないよ
とにかく──、理由はそれだけじゃない
いずれにしても、人間が禁忌を乗り越えるには、強い感情が必要なんだ
純粋で、一方的な、己の欲望を満たす為だけに燃え上がる、ある熱狂的な感情
その感情は──、時に愛と呼ばれる」
実に楽しそうに猟奇事件を語る七七。
「秋五、彼の事件を読み解く鍵は──『愛』だよ」
舞台は終戦から6年後の上野.BGM(好み)と演出でいちおうそれらしい雰囲気は出ている.猟奇殺人ものということで序盤から伏線もきっちり張られていて,ライターの気概を感じる.ちょっと調べたところ,『Quartett!』と同じひとだったのね.器用なのか不器用なのかよくわからないひとだ.文体が重くなったかと思うと急に軽くなったりするので,一貫性は持って欲しかったとは思った.あとはハッタリをハッタリと感じさせないシナリオを見せてくれることを夢見てとりあえず今日は遅いしもう寝ます.
「愛とは常に一方通行だ。それはリルケも言っていただろう、いや違う太宰だったか、それとも小栗虫太郎?」
知るか。と言うか最後のは明らかに違う。