帝都世紀末学園の通称「魔界」こと C 校舎の「魔王」こと断花シャムが生徒会に相談を持ちかけてきた.彼女曰く,C 校舎に発生した連続首切り殺人事件を解決してもらいたいとのこと.
大風呂敷を広げすぎた「蟲と眼球」の教訓を生かしているのか,小出しにした伏線をちびっとずつ小まめに回収している.故に破綻は少ないものの,どこか小さくまとまっている印象は拭えない.ラストで禁じ手使っちゃった「蟲と眼球」とどっちがいいかとは一概には言えないんだけどさ.げに読者とはわがままなものよ.私だが.「魔女」と「魔法」,シロオとミミクロの関係をズバッと逆転させてみせるクライマックスの盛り上がりとか,やっぱ嫌いにゃなれないとは思んだけどさ.
引き合いに出したのでついでに浅見百合子の『蟲と眼球とテディベア』コミカライズにも言及するです.途中から原作が日日日の手を離れたらしくオリジナル展開に入り,良くも悪くもベタいバトルものになっているものの,グリコかわいいよグリコ的な意味で案外悪くないです.原作に一定の思い入れがあるなら読んでみるのもいいじゃない.
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