内山靖二郎 『もふもふっ 珠枝さま！3』 （MF文庫J）

もふもふっ珠枝さま!〈3〉 (MF文庫J)

ある日珠枝がケウケゲンを拾ってきた．一見してもふもふの小動物のようなケウケゲンがきっかけとなって一騒動が巻き起こる．
妖怪とヒトの共存する町の妖怪譚．タイトルが変わってもテーマは変わらず，それでいてずんずんと強くなるコメディタッチには違和感を覚えた．ケウケゲンと向き合う智宏の構図（p.235）は目新しいものではないのだけど，テーマがテーマだけに着地点がどうなるのか気になる．仲良くなっておしまい，はまずあり得ないだろうし，ひょっとしてこれムチャクチャ難しいことやろうとしてるんじゃないか？　もしかしたらまったく新しい妖怪とヒトの関係が見られるのではないか？　ちょっぴり期待してしまう私なのです．