赤井紅介 『パーフェクト・ブラッド 9 The Last Chapter』 (スーパーダッシュ文庫)

──いいえ、いいえ。ふたたび、まみえることを。

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レムリア大陸に復活したエウプロシュネ・ガイアの放った大魔法によって一瞬で 10 億人の人命が失われた.炎の大魔法「フリップフロップ」が次に放たれれば人類は跡形もなく滅びるであろう.互いの心を通じ合わせた裕樹と透華,魔法士たちは最後の戦いへと赴く.
シリーズ最終章.ラストバトルのためのラストバトルという感じの,掛け値なしの最終回.どこがどうというわけではないのだけど,思いのほか無難にまとまってしまったなぁ.エウプロシュネとトゥーラの関係が,けっきょく描ききれなかった(足りなかった)のが響いたか.6 巻までは非常に良かったと思うのだけど,7 巻での急激で大きな転換(収束)が,そのまま物語の失速に繋がってしまった感.