志瑞祐 『白銀の城姫3』 (MF文庫J)

白銀の城姫 3 (MF文庫J)

白銀の城姫 3 (MF文庫J)

「あなたは、ずいぶんと甘い城主マイスターを持ったものですね」
「ああ、それについては君に同意する」
シャトレアはふっと表情を緩ませ、そっと胸に手を添えた。
「だが、それが私の信頼する城主マイスターなのだ」

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〈城姫〉とは崇高な建築物のみに宿るとされる伝説の存在.白銀の〈城姫〉ベルクフリートシャトレア=ノイシュヴァンシュタインと彼女の城主マイスターリンツの前に立ちはだかるのは,生きた迷宮と化したパリの街.そして鉄仮面卿エドモン=ダンテスと禍々しき非在の〈城姫〉アーシェラ=ゴーメンガースト
シリーズ最終巻.城の強さと女の子の柔らかさ〈城姫〉たちの,ラストまで一直線の怒涛の展開.かなり駆け足気味ではあるけど最後まで手を抜かずまとめているのはすごく良かった.さらに,そんな合間に挟まれる,女の子たちが温泉でキャッキャウフフするシーンもさすが手馴れたもの.おっぱいは女の子だけの固有兵装也! わがままな攻撃的固有兵装とか,鉄壁の専守防衛固有兵装とか,バリエーションがあるとなお良いですね!
……というのも含め,男の子の欲求を存分に満たしてくれる,ライトで良質なファンタジーでありエンターテイメントであったと思うのですよ.ひと区切りしてしまったのが残念でならない.なんかの間違いで続きが読める日が来るといいなあ,なんてこと夢見ながら今日のところは寝ます.