岡崎裕信 『ななぱっぱ パパは15歳』 (スーパーダッシュ文庫)

ななぱっぱ―パパは15歳 (集英社スーパーダッシュ文庫)

ななぱっぱ―パパは15歳 (集英社スーパーダッシュ文庫)

そのとき十五歳の鶴谷天馬は。
誓って一目惚れなどではないが。
なぜか、この女の子のことを、誰よりも強く守らねばならない気がした。

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鶴谷家は父親と七人姉妹が暮らす八人家族.ある朝,目を覚ました家長の天馬はなぜか十五歳に若返っていた.記憶も十五歳のころに戻ってしまったらしく,娘たちのことが分からないからさあ大変.
寝て起きたら一夜にして娘が七人できたでござる.導入は TV アニメ版の「シスプリ」のような感じなんだけど,関係が兄妹から父娘にシフトしたのは消費者の平均年齢に比例してるのかなあ.というのは置いといて.七人のヒロインをいっぺんにぽんと出すという必要に迫られてか(?),個性付けはくどいくらい強烈に押し出される.会話のなかで口癖をしつこく強調したり,顔文字使ってみたり,カッコつきで心の声をつぶやいてみたり,前半の尺だけでも何度も何度も繰り返される.これが妙なジェットコースター感を出しており,話そのものはとってもゆるいのだけど,あんがい嫌味なく楽しく読める,という不思議.ともあれ好みの作品でありました.忘れないうちに続き買ってくるようにします.