水口敬文 『猫は勘定にいれません、もちろん家にもあげません』 (一迅社文庫)

久我原遼平は,極端に太りやすく痩せやすい特殊な体質を持つ高校生.高校の飼育小屋に早朝やってきた遼平は,その中で眠っている少女,緋奈璃に出会う.
特徴的な体質を持つ主人公をめぐり変態クラスメートと変態姉が争うことに.コニー・ウィリスから何らかのアイデアを持ってきたのかと思って読みはじめたのだけど,タイトルはただのあとづけのようである.「猫」にあたるであろうヒロインを,「子犬のよう」と例える場面が少なくとも2ヶ所はあったし,そこは置いておくにしても読むところがほぼない.ちょっとどころでなく厳しいなあ.