森田陽一 『中野キッドナップ・カンパニー』 (GA文庫)

中野キッドナップ・カンパニー (GA文庫)

中野キッドナップ・カンパニー (GA文庫)

「……あんたたち、本当、一体なんなのよ……」
ドアが閉まったところで、女子高生が目を腫らしながら、恨めしそうに聞いた。
「“誘拐屋”だ。攫ってきてほしいやつがいたら、攫ってきてやるよ。有料だけどね」

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元ひきこもりの深草斜は,他人との【間合い】を見ることが出来る能力を活かし,柚木春の営む“誘拐屋”で働いている.依頼に応じて誘拐した少女,六根雫を誘拐した斜は,雫の持つ能力と,雫の遠大な目的を知る.
中野誘拐譚.たらたらとテンポ悪く続く語りと,変にアクロバティックな話の繋ぎがなにやら独特な味を出している.というかこれは何なのか.あらすじだけならある少女(の能力)を狙ういくつかの組織との異能バトル,なんだろうけど,読みながら頭の中を「???」が乱れ飛んでいた.個人的にはさっぱり分からなかったのだけど,読むひとが読めば面白いのではないか,という気もしないでもない.読んだひとの感想を聞いてみたい,かもしれない(歯切れの悪い感想).