触媒ファントムガール 『キラーチューンオーバーチュア』 (MF文庫J)

「えー、今日は『オンガク』の性質について解説していきたいと思います」
理科室。白衣を着た年配の男性教師が話をしている。
「オンガクは知ってのとおり、扱い次第で様々な形状に変化させることができ、浮遊も可能という未知の物体です。では、なぜ未知なのか。えー、誰か、オンガク持ってる人で、手伝ってくれる子ー?」

Amazon CAPTCHA

“オンガク”とは,思春期の少年少女の耳から生まれる一つ目の物体.他人とは違い,口を持つ“オンガク”を持つ少年,衝動ハルトは,幼なじみの炸裂サクランに誘われて出向いた廃墟で,異形の怪物“ムオン”に襲われる.
オンガクがムオンを喰らい尽くす,「バトルエンターテインメント」.いろいろと突っ走ったネーミングセンスからとんがった話なのかと思いきや,ストーリーラインはむしろかなりのオールドスクール.その辺にギャップを感じることが出来れば楽しめそうな気はするのだけど,これといった新鮮味もなく,個人的には中途半端に古くささを感じるのみでした.