今慈ムジナ 『年下寮母に甘えていいですよ? 2』 (ガガガ文庫)

年下寮母に甘えていいですよ? 2 (ガガガ文庫)

年下寮母に甘えていいですよ? 2 (ガガガ文庫)

想いの力が等量ならば、勝敗は物理的ななにがしで決まる。

想いだけでは伝わらない。言葉にして相手にちゃんと伝わり、それが形になっていればなおいいに決まっている。だからこそ結婚指輪は存在する。

紆余曲折あって日和寮の寮生となった四ノ宮優斗だったが,同じ寮生の一之瀬弥栄とは一悶着.母の日が近いこともあり,寮生たち総出で年下寮母(おかーさん)こと九段下あるてを誰がいちばん喜ばせるかの勝負を行うことになる.

日々甘やかしてくれる年下寮母(おかーさん)に感謝を,という第二巻.他人との距離感の測り方を描いた「バブコメ」である一方,その皮を被った怪奇小説でもあり……なんだろうか.特別おかしなことを書いているわけではないのだけど,食い合わせがあまりよくないように感じる.目が滑りがちなテキストもあって,いまいち頭に入ってこなかった.ちょっと詰め込みすぎなのかもしれない.