宮澤伊織 『僕の魔剣が、うるさい件について2』 (スニーカー文庫)

僕の魔剣が、うるさい件について 2 「僕の魔剣」シリーズ (角川スニーカー文庫)

僕の魔剣が、うるさい件について 2 「僕の魔剣」シリーズ (角川スニーカー文庫)

「これが私の魔剣――《象られた力》(ジャガーノート)

心花が魔剣の銘を口にすると、拳に巻かれたセスタスが輝き――唱い始めた。

ここだ! われはここにいるぞ!

ものすごいちからをもつわれが、ここにいるぞ!

意思を持つ魔剣《夜来たる》(Nightfall)の遣い手となった吏玖は,魔剣《象られた力》(ジャガーノート)の遣い手,貫肌心花と出会う.〈火神結社〉(ヴァルカン・ファランクス)が追う心花の前に,〈兵器廠〉(アーセナル)の魔剣《フィアサム・エンジン》の遣い手が現れる.

事故によって魔剣の遣い手になってしまった少女の悲劇.魔剣と遣い手たちのバトル第二巻.蚩尤の時代から続く魔剣遣い同士の殺し合い.それぞれに魔剣を掲げつつ対立するふたつの組織.そして,SFのタイトルを掲げる魔剣(剣とは限らない)というくすぐり.どれを取ってもとても良い.タイトルから想像できるかわからないけど,これ以上真っ当な現代伝奇小説はないと思う.伝奇とかSFとか好きなら思わぬ方向から刺さるかも.気軽に読んでみるといいかもしれない.