月夜涙 『史上最強オークさんの楽しい種付けハーレムづくり』 (ガガガ文庫)

史上最強オークさんの楽しい種付けハーレムづくり (ガガガ文庫)

史上最強オークさんの楽しい種付けハーレムづくり (ガガガ文庫)

「この平和な村で強くなってどうするんだよ。俺だって狩りぐらいはできるし、今のママでいいよ」

「まあ、そんなことじゃ、可愛い女の子を孕ませられないですよ。お父さんみたいに、雌に孕ませてほしいって思わせるような強い雄になりたいとは思わないですか? ああ、お父さんとの出会いを思い出します。あれは……」

母さんは笑顔でとんでもないことを言う。

オークの族長と元女勇者の間に生まれた子,オルクは,その母親似の容姿から,オークの村でいじめられていた.オークとして生まれたからにはハーレムを作りたい,雌を孕ませたい! 母からの修業によって最強のオークとなったオルクは,ハーレムづくりの旅に出るのだった.

第13回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作.100ページほどの厳しい修業で史上最強となったオークさんが,楽しい種付けハーレムづくりに勤しむ.よくある釣りタイトルだろうなあと思って読んでみたら,本当にタイトルそのままの話でちょっとびっくりした.エロを中心としたネタがとにかく安直でおっさん臭く,徹頭徹尾品がない.いちおう転生ものではあるのだけど,転生ものである必要がほぼない転生ものもはじめて読んだ.受賞時点ですでにデビュー済みだったし,どうしてこれに新人賞を出したのか,理解に苦しむレベルでした.