溝口RUCCA 『ゴーストサプリ ―正夢―』 (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

ゴーストサプリ -正夢- (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

ゴーストサプリ -正夢- (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

正午きっかりから、二時間、脚がスティックになるほど店内を走り回わらされ、店内は漸く、平常という名の状態を取り戻した。

敢えて「スティック」と表現したのは、多摩が昔から、私とともに同じバンドのドラムとして活動をしているのだと、サービス精神豊富な私が分かりやすく説明するためのフラグを欲したことに起因するものであって、断じて駄洒落などでは無い。

これでもまだ来年の一月までは、十九歳だし――。

女子大生の六花は死んだ恋人に出会うために,記憶を視覚化するサプリを飲み続ける.ニコニコ動画に投稿された同名楽曲の,クリエイター自らの手によるノベライズ,でいいのかな.本業作詞家の小説デビュー作ということもあってか,テキストは終始一貫してリリカル.恐ろしく目が滑り,なかなか頭に入ってこない.重いトーンの物語,リリカルなテキスト,等身低めのイラストの三者が完全に乖離していた.自分が想定される読者ではないということだとは思うけど,正直かなりきつかった.


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