中学生の頃,三者面談の席で
「何か困っていることはありますか?」
と先生に訊かれ,
「勉強に対するやる気がぜんぜん出なくて困っています」
と答えたら手前のことだろ舐めとんのか? みたいに怒られたことがあった.家に帰ってから母親にも怒られた.私は単純に困っていたから素直に相談しただけなのに,その仕打ちは何たることか.理不尽さに怒りを覚えた記憶がある.
だいたい中学生が勉強する直接のモチベーションなんて試験の順位と通知表とその先の受験くらいまでしかない.あとは純粋な知的好奇心が少々.大きな目標を見据えた生徒は多分たくさんいたのだろうけど,そんな先のことを考える気がなく,テストの点も正直どうでもいいと思っていた私にはやる気の出しようがなかった.環境が変われば考え方も変わるだろう,と他人事のように考えるだけだった.
それから約10年.私はやる気が出なくて困っている.