三浦勇雄 『クリスマス上等。』 (MF文庫J)

クリスマス上等。 (MF文庫J)

クリスマス上等。 (MF文庫J)

導入から前半部分までは「もしかして傑作かも?」と思ったものだけども.伏線の張り方・回収のしかたがあまり上手ではなく,中盤あたりから物語に唐突感が生まれて,何やら置いてけ堀を喰らった感じでエピローグに至る.プロットは悪くない,どころかかなり面白いのに,言葉が足りないというか言葉の配分が悪いというか.脈絡もなく「アナタは戦闘の天才です」と言われても困る.ネタばらしをエピローグでほぼ台詞だけで説明・完結させているのもマイナス.
でも,ヒロインは可愛く描けていた(あとがきでも強調していたので自信があったんだろう)しプロットは面白いし,強く光るものは多くあった.これも一歩間違っていたら傑作になっていたかもな気はする.つうことで今後に期待してます.
ところでひとつ気になったんだけど,エピローグの『第二世界』のエピソード,元ネタはプラネットライカ