三浦勇雄 『聖剣の刀鍛冶3』 (MF文庫J)

聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)〈3〉 (MF文庫J)

聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)〈3〉 (MF文庫J)

ある刀鍛冶と独立交易都市の自営騎士団に所属する女騎士の,剣と魔物のファンタジー叙事第三弾.ぶつかり合うのは剣と感情,横たわるもの何もなし.いつもながらに暑苦しく,迷ったり落ち込んだりしながらも思うがままにくるくると感情を変えるキャラクターたちの一挙手一投足は楽しい.

血を吐くような気持ちで書きました。あのシーン。

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あとがきの「あのシーン」というのはあのシーンのことだろうなあ.ラノベ的に(ってか最近のライトオタメディア的に)タブーに近いことを物語の転換に織り交ぜつ,それがあればこそセシリーとルークが一歩成長する様子は力強く格好良く,甘酸っぱい.物語の緩急にも「上等。」シリーズからの成長が強く窺える.技術や新鮮みよりまずエンターテイメントであるべし,を体現したシリーズだと思うのでした.