水口敬文 『ウィッチマズルカ I.魔法、使えますか?』 (スニーカー文庫)

ウィッチマズルカ (1).魔法、使えますか? (角川スニーカー文庫)

ウィッチマズルカ (1).魔法、使えますか? (角川スニーカー文庫)

Fate」だなぁという第一印象.ちょうど先週から並行して読み始めたところだったから安直に連想したのかもだけど,道具立てや世界観に共通する部分はある.
まあそこは置いとくとして.例えば「マジック・レプリカ」の解説にしろ,3組の姉妹兄弟の対比にしろ,どこか見せ方がスマートでないのが個人的に気になった.舞台とキャラクターとガジェットが孤立してしまっていて有機的に繋がってなくて,おかげで個々のアイデアは面白いんだけど,そのアイデアに比してインパクトはそれほど強くなかったかなぁ.上手くいえないんだけど,小説の文章というよりはなにかの解説書にプラスアルファを施した文章のような印象といってわかってもらえるかどうか.
ただ展開ひとつで雰囲気はあるのでここで評価するのは早計かなぁと思わないでもない.「憐」から比べればだいぶ進歩していると思う(2巻までしか読んでないけど)ので,期待はしていきたいところ.