- 作者: 長谷川昌史,Nino
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/01
- メディア: 文庫
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「こんな夢でも、見られてよかったじゃない」少女の声だった。「本当のあなたは、もっと醜いんだから」
水晶宮殿―nerim’s note〈3〉 (電撃文庫) | 長谷川 昌史, Nino |本 | 通販 | Amazon
豪奢な「水晶宮殿」に隠れ住む亡国カルタゴの王族たち.彼らは「試練」をくぐり抜けた人々を集め,毎夜のように豪勢なパーティを催していた.しかし,その城から帰ってきた者たちは,どこか様子がおかしくなっているという.
第 11 回電撃小説大賞金賞受賞のシリーズ第三弾.久しぶりに読んだのですっかりあらすじを忘れていたのだけど,基本的に一冊でほぼ完結する連作スタイルのシリーズなのでそう気にせず読めた.豪華な宮殿で,現実からどこか浮いた王子・王女たちとの食事やらビリヤードやら.地味な話ではあるんだけれど,浮世離れした不気味な雰囲気を丁寧に描いているのが良い.「欲」をキーにした,静かに進行するストーリーと,ぷつっと切れるラストも印象的.続きが気になるところではあるけど,出ることはもうないだろうなあ.