小林三六九 『キリサキシンドローム』 (電撃文庫)

キリサキシンドローム (電撃文庫)

キリサキシンドローム (電撃文庫)

不知火の分析によれば、鎌鼬……意断ち……その想いに惹かれて憑き、願いが果たされれば離れる……とくれば、アプローチすべきは、ただ一点。
三日月彼方は、何を断ち切りたいのか。

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キリサキ魔と呼ばれる連続通り魔殺人事件が,このところ四季森の街を騒がせていた.路地裏のビルに迷い込んだ遥彦は,カッターナイフを持った少女に問答無用で切り裂かれる.普通なら致命傷のはずが,なぜか生きていた遥彦.あれは夢かといぶかりながら翌日学校へ向かうと,そこには自分を殺した少女がいた.
キチキチキチとカッターナイフを鳴らしながらあらゆるものを切り裂く,快楽キリサキ魔の鎌鼬少女が本当に断ち切りたかったもの.鎌鼬娘の三日月を中心に三人の少女の事情を章ごとに描く.化け猫娘と犬娘もおるでよ.ベースはオーソドックスな異能もの.ストーリーはよどみなく流れる感覚なんだけども嫌味なく読める.キャラクターの描き分けというか特徴の付け方がいいのかな.ワンポイントの付け方が上手いというか.同級生の野々原と飼い犬のうららのエピソードが好み.読み終わると犬を飼いたくなる.良い小説でした.