畑リンタロウ 『汝、わが騎士として』 (電撃文庫)

「汝、主が下に忠義と忠誠を誓い、日の昇らぬ灰の時代の先まで共にあることを誓え。汝、主が下に正義と平和を誓い、大地が燃える黒霧の時代の終わりまで共にあると誓え。汝、我が盾となり希望を守り、我が剣となり悪夢を滅せよ」

七等位情報師、ツシマ・リンドウは、地方貴族の娘、ホーリーをバルガ帝国から亡命させる護衛を請け負う。無気力な男と貴族の娘、各々の謎を隠したふたりの逃避行に、バルガ帝国の手が迫っていた。

第30回電撃小説大賞選考委員奨励賞。男と少女の逃避行ということで、意識したのかはわからないけど、ライトノベルには珍しいハードボイルドみがある。その大枠以外は強く印象に残る部分がなかった。舞台と道具立ては一通り揃っているので、どこか尖ったところができれば化けるかもしれない。期待してます。